第２章その２　宝箱

冒険者の証

レザータウンに戻ったれざおは、とりあえず教会にやってきた。

れざお

（…お金もないし、教会で何か聞いてみよう）

教会に入ると、さっきの講師に出くわした。

こうし

あら、クラフト帰り？そういえば、あなた、レザーランドの人じゃなく、外から来たのよね。冒険者でしょ？

れざお

そ、そうです。実は・・・

れざおは、祖国の状況と、旅の理由を講師に話した。

れざお

・・・なんです。
でも、冒険者って？

こうし

そのバッチよ。知らないの？王様から貰ったでしょ？

確かに、旅立つ時、王様から授かった。

こうし

その冒険者バッチがあれば、良い良いづくしの何でもありなんだから

各国の王から授かる冒険者バッチがあれば、世界のどこへ行っても、次の5大「良い」がまかり通るようになるのが、この世界のルールらしい。

・開いてない宝箱は開けて良い
・割れてない壺は割って良い
・誰も居ない部屋のタンスは開けて良い
・誰も居ない部屋の本棚の本は読んで良い
・落ちているものはすべて拾って良い

こうし

道具も足りてないようだし、『宝箱』とか探してみれば。この教会にもどこかにあるかもよ。

れざお

あ、ありがとうございます。探してみます。

こうし

・・・ナイショだけど、地下にあるわよ・・”れざお”ちゃん♡

れざお

（…///…）

こうし

あと、これもあげるね。故郷が大変だし、早く立派なクラフターになってね。れざおちゃん♡

講師はそう言って、れざおに渡すと玄関から出ていった。渡されたものは、表紙に『冒険者向けはじめてのレザーランドツアーガイド』と書かれた冊子だった。中を開けると、レザーランドの地図があり、レザー生息ポイントなどがプロットされていた。

れざお

（…これは便利かも！）

れざおは、ぼうけんの　ちず　を手にいれた！

裏表紙を見ると・・・

今なら、無料相談3回まで。現地クラフトレクチャー月額契約は100G~。パーティー参加1000G~。詳しくは、レザー講師　タンニンまで♡

れざお

（タンニン先生って言うんだ・・・）

れざおは、地下に降りる階段を見つけて、降りていった。

地下に降りると、薄暗い廊下の奥に、宝箱が２つあるのを見えた。
近づいて宝箱を開けてみると、１つはカギがかかっていたが、もう１つは蓋があいて、中にはレザークラフト用の装備が入っていた。

れざおは、金具取付用の装備を手にいれた！

宝箱には、次の装備品が入っていた。